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岐阜薬科大学

概要

アミン類は、人体を構成するアミノ酸やタンパク質などの構成成分であるとともに、多くの医薬品、機能性物質、天然物に含まれる最も基本的かつ重要な官能基です。これまで100年以上にわたり様々なアミン類の合成法が開発されてきました。アミン類は、その置換基の数の違いから、第一級アミン(RNH2)、第二級アミン(R2NH)、第三級アミン(R3N)に分類することができます。しかし、これら3種類のアミンを合成するためには、それぞれ異なる出発原料と反応条件が必要でした。

ところで私たちの研究室では、試薬を溶解した溶液を狭小な流路に送液して、触媒を充填したカートリッジ内で反応させることで、目的化合物を連続合成する方法「フロー式反応」の開発を進めています。フロー式反応は、フラスコを使用して有機合成を行なう従来の「バッチ式反応」と比較して、試薬と触媒の接触効率が向上したり、温度や反応時間などのパラメータの制御が容易なため、高い反応性や選択性を達成することができます(図1)。

図1.png

今回私たちは、化学的に安定で取り扱い容易なニトリル(-C≡N)を出発原料として、汎用不均一系触媒であるパラジウム炭素(Pd/C)やロジウム炭素(ロジウム炭素)を充填した触媒カートリッジを使い分けるのみで第一級アミン(RNH2)、第二級アミン(R2NH)、第三級アミン(R3N)を作り分けることに成功しました(図2)。

図2.png

ニトリルの酢酸溶液を水素ガスとともにRh/C充填カートリッジに送液すれば第一級アミンが生成し、酢酸の代わりにシクロヘキサン溶液を使用すれば第二級アミンを選択的に合成する事ができます。さらにニトリルのシクロヘキサン溶液をPd/C充填カートリッジに送液すれば、対応する第三級アミンの選択的合成が可能です。さらに、反応液を72時間送液しても触媒が失活することなく連続使用することができました。本反応は、簡便で効率良くアミン類を作り分けることができ、長時間の連続大量合成も可能であることから、医薬品や機能性物質合成分野での実用化がおおいに期待されます。

本研究成果のポイント

  • フロー式反応を使用して、空気中安定で取り扱い容易なニトリルから、第一級、第二級、第三級アミンの作り分けに成功した。
  • 触媒は少なくとも72時間連続で使用できるため、触媒活性が低下しない堅牢な合成法としてプロセス化学的な実用化が期待できる。

論文情報

  • 雑誌名:ChemSusChem
  • 論文名:Highly Selective Hydrogenative Conversion of Nitriles into Tertiary, Secondary, and Primary Amines under Flow Reaction Conditions
  • 著者:Tsuyoshi Yamada*, Kwihwan Park, Chikara Furugen, Jing Jiang, Eisho Shimizu, Naoya Ito, Hironao Sajiki*
  • DOI番号https://doi.org/10.1002/cssc.202102138

掲載サイト(URL):
https://chemistry-europe.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/cssc.202102138

Cover Picture掲載サイト:
https://chemistry-europe.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/cssc.202102619

研究室HP (URL):
https://www.gifu-pu.ac.jp/lab/yakuhin/index.html